ドクターインタビュー

明生鍼灸院 鈴木院長、木津副院長インタビュー vol.1

不妊鍼灸治療のトップランナーともいえる明生鍼灸院。鍼灸学会のみならず日本生殖医療学会などドクターと同じ土俵でも学会発表を重ねています。臨床と平行して研究を重ね、鍼灸不妊治療分野の裾野を広げる活動も積極的に行っておられます。インタビューは非常に分かりやすく東洋医学、鍼灸治療での不妊領域への有効性を語っていただきました。

鈴木 裕明 院長

院長プロフィール:
昭和58年
明治鍼灸短期大学(現:明治国際医療大学)鍼灸学部 卒業
同年 
渡部漢方クリニック 勤務
昭和61年
明生鍼灸院 開業
平成6年 
緑イ成会 漢方研究所設立
平成7年 
金山レディースクリニック 鍼灸ブースオープン
平成12年
竹内病院トヨタ不妊センター内鍼灸ルームオープン
平成13年
明生鍼灸院金山分院 開業

所属学会・役職等:
不妊鍼灸ネットワーク名誉会員
緑イ成会 漢方研究所 理事長
全日本鍼灸学会 認定鍼灸師
日本生殖医学会 会員
明治国際医療大学 同窓会 たには会 副会長 
明治国際医療大学 非常勤講師

西洋医学と東洋医学の違いについて

ながいきや本舗:それでは順番に質問して行きたいと思います。これはよく聞かれるというか、患者さんの方でも素朴な疑問としてお持ちだと思うのですが、ドクターがいらっしゃる西洋医学のクリニックと鍼灸の治療の違いというのはどういうところでしょうか。

副院長:まず、西洋医学と東洋医学を比較する場合に西洋医学はミクロ、東洋医学はマクロに例えた言い方をよく目にします。どういうことかと言うと西洋医学は病気の原因を細かいところに求める、例えば不妊の現状だとミトコンドリアがどうだ、とかDNAがどうだというところにたどり着く。どんどん細分化していくわけです。

東洋医学の場合は人体を1つの小宇宙と捉えて、自然の一部だと考えています。その点で大きく2つの考え方は違うと思いますね。

自然界というのは様々な生態系で成り立っているわけですが、人の身体もいろいろな臓器がお互い関連し合って1つの人体が成り立っていると考えるのが東洋医学の特徴ですね。

西洋医学の得意分野としては、器質的な疾患に対しての治療は最大限効果があります。例えば卵管が詰まっている場合や精子が極端に少ない場合、あとは非常に高度な子宮の奇形がある、そういう場合には西洋医学はなくてはならない治療です。逆に機能的な面に関しては西洋医学的な治療だけではちょっと弱いところもあるのかなと私たちは考えていて、その弱っている機能をサポートできるのが東洋医学の良い所と考えています。

具体的に機能的な面と申しますと、子宮や卵巣の働きをサポートすることや、自律神経の乱れ、不定愁訴に関しては非常に東洋医学が力を発揮する分野だと思っています。

院長:よくドクターから鍼は本当に効くのかと、西洋医学と東洋医学を比べるというか、その効果について懐疑的なご意見もありますが、実は私たちの考えはいわゆる西洋医学的な治療と言うのは、医療を提供する患者様側をコントロールするというか管理していくことと考えられます。

対して東洋医学では医療側がやるべきことではなくて、患者様側が本当はやらなければいけないことを見つけて、そこに当てはまるように治療をしていく。結局、西洋医学の体外受精の歴史も本格的に治療されるようになってから20年になりますが、結果としては妊娠率30パーセント、生産率20パーセントと20年間大きくは変わっていないんですよ。ではその30%に当てはまらない人がどういう人なのかと言うと、卵子の質などの器質的なものもありますが、実は機能を十分に発揮できていないこともあると私たちは考えているわけです。

鍼灸治療ではこちらが患者さんの状態を変えていくのですが、それは実際は元に戻していくというか自然治癒力を最大限に発揮させる。それがいわゆる妊孕力を高めることにつながり、それを導くことが私たちの仕事だと思っています。だから患者様サイドと言った方がいい感じがしますね。

ながいきや本舗:なるほどそうなんですね。とても違いがよく分かりました。鍼灸の先生方はどちらかというと患者さんよりに立って治療をしていらっしゃる。これは大きな違いかもしれませんね。

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