ドクターインタビュー

明生鍼灸院 鈴木院長、木津副院長インタビュー vol.5

副院長:当院では抑うつ症状が強い人と妊娠の関連も研究していて、その結果については2014年12月の日本生殖医学会で発表しています。鍼灸治療を行うことにより抑うつ症状も良くなっていくということを実証できています。

院長:そのことが妊娠への近道の1つだということも分かっています。不妊治療性不妊という言葉がありますが、不妊治療を繰り返すことで次第に妊娠しづらくなってくるということがあります。何度も頑張るのですが失敗続きで終わり、また治療ということになるとひたすら緊張してリラックスできない状態になります。いわゆる痛みの悪循環と一緒で、そういう意味では不妊症の悪循環を起こしてしまうことになります。稀な例ですが、一旦妊娠を諦めて不妊治療を休みながら鍼治療をしていると、自然妊娠する例があるのは、緊張がとれてリラックスできたことが関係していると考えています。

ながいきや本舗:それは面白いですね。

副院長:鍼灸治療は妊娠がゴールではなくて、妊娠中の体調を安定した状態で継続していくことや産褥期の心と体のケアという意味でも非常に役に立つのです。

院長:特に当院では不妊歴が5年、病院治療歴が2年という人が大半を占めていますね。

ながいきや本舗:長期にわたって治療されている方が多いってことですか。

院長:治療が長期になりやすいですね。多くの方がストレスの影響で自律神経がちょっと乱れている、そのような懸念があります。

ながいきや本舗:そうですか。高齢の方も多く来られていますか。

副院長:今だと平均年齢で36歳ぐらいですね。10年ぐらい前までは33歳、34歳ぐらいの内訳だったのですが、次第に年齢が増加してきています。

ながいきや本舗:40歳ぐらいの方とかも当然多いですよね。

副院長:多いです。

ながいきや本舗:35歳から器質的に妊孕性が低下するという統計もあり、弊社では40歳になられるお客さまも多く、自律神経の低下やプレ更年期に差しかかる年代でもあり、なかなか難しい問題ではないかと思うのですが。

副院長:そうですね。確かにその40歳前後になってくると卵巣の中にストックしている卵子の質は当然老化していくのは仕方がありません。それを若返らせるということではなく、いかにその老化を抑制していくか、また卵子が育っていく良好な環境が大事だと思っています。原始卵胞から卵子に成長するのに半年以上もかかる関係上、その半年間良好な環境で過ごせるかというのが、半年後に出てくる卵子の状態を決めることになるのではと思っています。それらのことを考えると継続して体調管理していくということが妊娠しやすい体につながっていくのではないかと思っています。

ながいきや本舗:その卵子の老化を防ぐために一番大事なことは何でしょうか。

院長:老化したものが若返るという考え方は今のところないと思ってよいでしょう。ただ当院では初診の人も含めてよく確率論を説明しますね。例えば20代の人では10個ある卵のうち9個は良い卵で1つは悪い卵としましょう。年齢が増すに従って悪い卵の比率が増してその比が変化します。30代が10個中5個、40代だと10個中1個が良い卵だとします。その場合卵9個は駄目なのだけど、その1個の卵は排卵してからその後の着床に至るまでの間、当然分割を繰り返していくわけですからすごいエネルギーが必要になってくる。いわゆる老化とは別に、たくさんのエネルギーや栄養を持っていない卵の場合には、分割の途中でいわゆるエネルギー不足になって駄目になってしまいます。今まではそれも老化と見なしていた卵が、実はそうではなく途中で駄目になっていることもあるのではないかということです。そういうことが鍼治療でサポートできるということですね。老化した卵が若返ってそれが妊娠するわけではありません。実際には正常な分割を進めていくはずが、年齢を重ねいろいろな理由で血流が阻害され栄養不足の卵になるという考え方なのです。誰でもそのようなことは少なからずあると思っています。ですから卵子の質が高まるという言い方が合っているのか分からないのですが、その1つの可能性として、血流を豊かにして栄養豊富な卵巣にすることが大事になります。

ながいきや本舗:重要なのは血流ですね。

副院長:そうですね。

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